起床は5時半ごろ。諸々こなして,なでら女房が出勤した後に,荷物を準備して,コンビニで食材調達してから8時半ごろに出発。小野川温泉の近くまで来て,着替えなどを入れた風呂セットを忘れたことに気付く。帰りは小野川温泉で汗を流そうかと思っていたのでガッカリ(泣。かなりの頻度で忘れるなぁ(苦笑。今日のプランは,「兜山の山頂に立って,直江兼続の気分を味わいつつランチを頂く!」というもの。
綱木川ダムを過ぎて綱木集落までの道を進む。ここに来るのも随分と久しぶりだなぁ。車で来るのはもしかしたら十年ぶりくらいかも。渓流釣りをしなくなって,こっち方向に足を向けなくなったからなぁ。道端には所々に停車している車がある。今の時期なら,渓流釣りか山菜採りだろう。綱木の集落に入ると,なんだか家という家が廃墟のようになっている。一体,今現在何人が住んでいるのか?一軒だけ,車が停まって荷物を下ろしている所があったけど,.。30年ほど前に,なでら男が渓流釣りにハマって,毎週この辺りに通っていた頃は結構な数の住人がいて,朝など畑仕事のじいちゃんばーちゃんと会話もした。それが段々と住人が少なくなり,数年前には住んでいる家は2軒とか聞いた。分校と教員宿舎まであって,昔は賑やかな山間集落だったんだろうなと思う。何しろ,平家の落人集落という噂だし。
そんなことを思いつつ,駐車スペースに入っていくと,所沢ナンバーのセレナが停まっている。おじさんが着替えていた。車には布団が積んであって,察するに,昨夜到着して車中泊して,早朝から兜山に登って来たのか,..。挨拶したけど,元々社交性に乏しいなでら男。おじさんが何をしてようと自分には関係ないので訊きもしなかった(苦笑。で,おじさんは駐車場を出て何処かに行った。
なでら男は靴を履き,荷物を準備してスタート。暑くなりそうだ。
30年ほど前に出版された「山形50名山」には「綱木川に丸木橋が・・」と書かれている。今では,こんな立派な橋になっている。以前に登った時(10年近く前か?)にもこの橋だった。平成15年に竣工したようだ。この橋を渡ると,..
「兜山登山口」の道標がある。誰が忘れたストックなんだろう?
出だしは,山林作業用の林道を歩く。車の轍もあるので,ある程度までは軽四輪とかは入っていけるようだ。
巨大シダが繁茂する原始の森って感じ(笑
林道の車止めのような少し広めの場所の先は,こんな感じの杣道になる(真ん中にあるわずか踏み跡)。ここまでは車で来れそうだ。怒られるだろうけど(笑。
しばらく進むと両側に沢の流れる道になる。この辺りが「水場」と書かれている辺りかな?
このコースは草花とかほとんどない。彩の良いのはこれが唯一だったかも。なんて花だっけ?以前に調べたような気もするけど,..。エンレイソウとウスバサイシンは沢山見た。この辺りは,沢筋をジグザグに渡りつつ登っていく箇所もあり,少しわかりづらい道。で,沢筋なので当然ドロドロであるし,滑りやすいので歩幅小さめにして,..。
これがクマによる樹木の皮剥という奴かな?水の染み出す沢の始まりのような急勾配区間をゼーゼー言いつつ登り詰めると,..
尾根道への最後の急登が,..。これは昔登った時にもあった。ここを登れば尾根道に出る。
ようやく尾根道に出た。風が心地よい。が,この先も急勾配地獄である。この山,途中から頂上まで等高線の幅がほとんど変わらない。要するに,中間くらいからはず〜〜っと急勾配ということ。ロープが至る所に張られている。ポールを持っていたが,ちょっと邪魔な感じのところも沢山あった。左足の麻痺もあって,何回か,後ろにひっくり返りそうになってヒヤッとした。それに落ち葉で滑りやすい。
写真だと勾配が分かりづらいよねぇ。
おお,石割の木!(笑
ツツジだろうか?この花が沢山咲いていた。
もう,この先で終わりだろう,ようやく頂上か!という思いが裏切られること7回ほど(苦笑。少々気持ちがクサクサしだした頃,..
ようやく,頂上に着いた。駐車場から約1時間半。こんなにきつかったかなぁと思うほどにキツかった。経年変化による劣化か(苦笑。
前に書いた,「山形50名山」には「兜山山頂には小さな祠がある」と記されているが,10年ほど前に登った時には,祠はすでに半分朽ちていて,屋根部分だけは健在で,下の部分は半分無くなっていた。あの当時,祠には小銭が何枚か置かれていた。今回見たら,屋根部分だけが残っている状態だった。写真は撮り忘れてしまった。山頂の標柱の「兜」の文字は消えていた。こういうのは整備したいね。山頂付近の雑木も少し刈払いたい(笑。兜山の名前の通り,幅の狭い尾根状の頂上が南北に数十メートル続く。以前に登った時には,南の端からは,天元台などがほぼ正面に見えていたが,雑木が邪魔で展望が得られなかった。
それにしても汗まみれである。シャツを脱いで絞った。上半身の汗がパンツに染み込み,ちょいと気持ちが悪い(苦笑。汗も落ち着いたので,兜山山頂からの景色を紹介しよう。建造物以外は,直江兼続が見た景色と同じだと思う。でも,確かに,米沢市街の南北に走る主要な通りは,真っ直ぐに兜山方向に延びているが,果たして兜山から眺めて町割りなんてできるものだろうか?むしろ,斜平山からの方がよく認識できると思うのだが,..。直江兼続による米沢の町割りの歴史などを調べてみたい。
後日記:少しだけ調べると,まず水路を整備して,そこに沿って町割をしたとか。となると,兜山山頂からは水路勾配のようなものを大雑把に決めたのかな?確かに,水路の方向性を決めようとすると斜平山よりも兜山の方がよさそうに思われる。
これは米沢市街と遠く月山,手前から左の奥にあるのが斜平山である。
右が米沢市街,真ん中が小野川温泉街,朝日連峰と月山である。
綱木川ダム
西吾妻山と東大顚
自撮りしてみた(笑
空気の透明度は今一つだが,幸い,栂峰,飯豊,朝日連峰,月山などが見渡せた。これは栂峰と飯豊方面。
さて,ランチにしよう!この椅子のお陰で山頂の滞在時間が伸びた気がする。それほど快適だ。
美味し!!
山頂はタムシバが花盛り
さて,小一時間過ごしたので,そろそろ降りようか。降り始めると,下から鈴の音が。おじさんが登って来た。一人での登山なのに鬼滅柄のマスクをしていた(苦笑。この登りで苦しくないのか?そっちの方がすごい。降りはかなり慎重に歩を進めた。躓いて前方に転んだりしたらシャレにならん。お陰で,しばらく降ると,足がガクガクして来た(苦笑。弱いなぁ(泣。
脇を眺めつつ降りていくと,どうもクマが皮剥ぎとか,爪とぎのようなことをしたと思える樹木が沢山ある。
この分岐の道標もクマの仕業じゃないのかなぁ?かじり取られないと,こういう痛み方にはならないような気がする。以前に祝瓶山に登った時に,クマにやられた道標というのを出会ったベテラン登山者の方に教えてもらったが,ちょうど似たような感じだった。
きちんと手入れされている植林。
これもクマの皮剥ぎ?
これも?
こんな風にテープを巻くとクマが皮剥ぎしないとか聞いたような,..
ムム,ここはコゴミ畑?来年,ここに来よう!
降りの所要時間は1時間10分くらいだった。結構,太腿にダメージ残ったな。さて,帰るか。
2時前に帰宅。後片付けして,シャワー浴びる。忘れ物をしなければ,小野川温泉で手足を伸ばして湯船に浸かっていたのに(苦笑。
ついさっきまで,この兜山の山頂にいた。
明日から天気が崩れるらしい。西吾妻の後方から被せるように雲が,..。
夕方はなでら女房と「一心太助」へ。
海鮮丼を頂く。美味しゅうございました。ご馳走様でした。
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