置賜(長井)葉山へ登る
起床は5時半ごろ。いささか睡眠不足の感。昨夜,寝る前に「朝日連峰」の山地図を眺めていた。眺めていたセクションは,「置賜葉山」。流石に,1500m 以上になると,今の時期,冬山装備が必要になるだろうからちょいと無理がある。が,1200 m くらいまでならまだ普通に行けるのではないかと,..。ということで,なでら女房と打ち合わせてバタバタと準備して,些か遅い時間ではあるが出発。8時に近かった。頭の中のスケジュール的には1〜2時間のビハインドである。多分,日帰り登山のスケジュール的にはギリギリの時刻。置賜葉山には3つの登山コースがあるようだ。今回チョイスしたのは,勧進代コース。歩く距離は長いが勾配は緩やかとのこと(確かに,そうだった)。こちらも参照。
食料を調達して深い霧の中を車を飛ばして長井の勧進代登山口に着いて車を降りたのは8時40分ごろ。道端の駐車スペースにはすでに4台の車が駐車していた。もっとも,全てが登山者のものかどうかはわからない。この時期はキノコ採りに入る人もいるだろうから。
案内図などを眺める。色々と面白い歴史があるらしい。中でも,ちょっと興味を惹かれているのが直江兼続が拓いたという「朝日軍道」である。そのほとんどが現在も登山道として残っているらしい。
すぐ脇に山ノ神があるので簡単に安全祈願。普段は神も仏もないなでら女房が言い出してビックリだ(笑。登山の無事をお願いしておく。道はいわゆる林道というかジープロード。一部舗装もされている。すぐ脇には沢が流れていて,でっかい砂防ダムもある。グルッと左に回り込んで行くと,..
ゲートが設けられていた。このゲートから車で出てきたらしきおじさんに訊けば,20人ほどのグループが登っていったとか。え〜,20人??
カーブミラーもあり,所々舗装されている廃道らしきジープロード。これは元々なんの道だったのか?まさか,こんな道をひたすら登っていくんじゃなかろうな?とか思いつつ,次第に高度が上がっていく。
標高が上がるにつれて,霧が薄くなり青空が見えてきた。ゲートから登山口まで25分とか書いてあったが,..
どんどこ登る。前方にはうっすらと雪化粧した山が。あれが葉山なのか?
後ろを見れば,置賜盆地にすっぽりと蓋をした雲海が見える
歩き出して30分ほども経とうという辺りで,..あれ?たくさんの車が,..。後でわかるが,これが20名のツアーの方々のものだったようだ。地元の保存会のようなところに連絡してゲートを開けてもらったんだろうか。我々は,ここまで約 30 分ほどかけて歩いて来ているので,往復で小一時間の短縮か。いいなぁ(苦笑。ここのアプローチが意外に長いんだよね,特に帰りは嫌になった。
そして,ここが登山道の入り口である。「葉山登山口」の最初と最後の文字が消えているようだ。ジープロード(林道)の左の斜面に入って行く。
こんな感じ。ようやく普通の登山らしくなって来た。
ブナの落ち葉が厚く敷き詰められた里山の遊歩道みたいな道を登っていく。う〜ん,なんだか,今まで登って来た山の登山道とはかなり違う感じ。斜平山に切った道をスケールを大きくしたような,そんな感じだ。標高はちょうど倍くらいだし。色々な意味で麓の集落に密着した信仰の山という感じかな。頂上には葉山神社があるしね。
落ち葉の積もった九十九折の(今まで登って来た登山道に比べて)勾配の緩やかなハイキング道みたいな道をジワジワと登って行く。
振り返ると木々の隙間から置賜盆地の雲海が見える。
それにしても,見事なブナ林だ。原生林って触れ込みのようだけど,古木や巨木がほとんど見当たらない。二次林なのかな?八甲田のゴールドライン脇のブナ林と感じが似ているような,..。
雲海のスケールがでかい!
標高 750m を超えて雪がちらほらと見え出した。この辺りで一人下山中の登山者とすれ違った。時刻は10時過ぎごろ。登山口から頂上まで3時間ちょっと掛かるので,かなり早い時間に登り始めたのか?
う〜ん,全然考えなかったけど,軽アイゼンとかあった方が良かったかな,..。結構滑る。所々で,雪が落ち葉と一緒になって断層みたいにずれて力が抜けてイラっとする。しばらく登ると,南側が伐採されて見晴らしの良い場所に出た。ここが展望台ということらしい。
霧に埋め尽くされた置賜盆地が一望できる。遠方には西吾妻山。その右脇に鎮座するのは山容から判断して磐梯山だろう。葉山から磐梯山が見えるとは思わなかったので,ちょっと感動。
せっかく運んで来たデジイチ(FUJI X-T1)でも撮っておく。もう少し長い玉(レンズ)があるといいけどなぁ。
ぽっかりと雲海に開いた穴から長井市街が見えるようだ。なかなかいいものを見ることができた。さて,先に進もう。
雪の上には所々スノーシューの跡が付いていた。数日前というところかな。雪が積もったので喜んで登って来たのかな?
平らな尾根のような道をしばらく進むと,ようやくオケサ堀コースとの合流地点に到着。ここから先は「朝日軍道」を歩く。
直江兼続も歩いたかも知れない古の道を歩く。何やら,感無量(笑
この辺りの石積み,明らかに人の手が加わった感じ。途中,昭和堰への分岐があった。約 700m とのことだったが,時間が勿体無いのでパス。後から色々と調べると,昭和堰を経由して奥の院に出る道があったようだ。なので,小さな周回を取ることも出来たようだ。
この先の藤原峠というところが唯一の急斜面だったかな。もっとも距離はほとんどなかったけど。
二等三角点は雪に埋もれてわからず。この木の陰に朝日軍道が通っている。開削した為か,すり鉢状になった道が続いている。
ようやく頂上の葉山神社に到着。途中,あまりにも泣き言の多いなでら女房に,なでら男がブチ切れるなどしたが,なでら女房がスタート地点の山の神にお祈りしたように「無事」に到着(笑。
無事に下山できますように!(笑
さて,ここから「奥の院」へ向かう。先日,テレビ番組の「やまがたチョイス」だかのテレビ番組で,ミッチーとかいうタレントが葉山に登っていて,その番組で紹介されていた場所。が,そこから戻って来た登山者に話を聞くと,例の20人ほどのパーティが登っていて大混雑だとか。まあ,行ってみようと向かうと,ちょうど団体が戻ってくるところだった。ラッキー!
雪で滑りやすい急勾配箇所を乗り越えると「奥の院」。もしや,ここで座禅とか組んだのか?360度のパノラマが広がっていた。標高は 1200m ちょっとかな。北西からの風が強く,寒くて仕方がない。
スマホ操作のために片手だけ手袋のなでら男。後ろの山は祝瓶山。ここでお湯を沸かして昼飯にしようと思っていたが,とてもじゃないが風も強くて寒くて,楽しくもないので,おにぎりだけを補給して写真を撮って戻ることにした。
東北のマッターホルンと呼ばれる祝瓶山。米沢からだと独立峰のイメージが強いが,ここからだと朝日連峰の一峰というイメージだな。
冠雪した飯豊連峰も見える
直径5メートルほどのピークに2つのケルンが積まれている。
西吾妻山と磐梯山は手前の山が邪魔
西の方の山は何なんだろうか?以前にインストールしたスマホアプリだが,お粗末すぎて使い物にならん。右の方の手前の稜線の向こうに顔を出している山は何かな?
我々の後で登って来たおじさん二人組はやはり山のベテランらしく,一人の方が飯豊連峰を指出さして山の名前を説明していた。さて,軽く補給したし,風が強くて寒くて仕方がないので降りよう。
葉山神社のところで休憩していた20名ほどのパーティを追い越して下山。あとは,ひたすら降る。落ち葉の上に乗った雪が午前中よりも滑りやすくなっていて何度か尻餅をつきそうになる。なでら女房は実際に尻餅をついたそうだ。藤原峠では木々の隙間から下界の散居集落が見渡せた。
登って来たときに見事な雲海を眺めた場所では,雲海が消えて綺麗な散居集落が見えていた。
長井市街とその周辺の散居集落。田植えの季節には一面の水鏡になるんだろうな。
下りで膝が怪しくなっているなでら女房を所々で待ちつつ,登山口まで降りて来たのは3時少し前。ほぼ予定通り。このジープロードを30分弱降りなければならないのが面倒だけど。
振り向いても,どこが葉山山頂だったのか判然としない。なんだか,不思議な山だったな。機会があったら,朝日軍道を朝日岳辺りまで歩いてみたいものだ。
車までたどり着いたのは3時半前。後始末を始めると登山口に停めてあった車が数台降りて来た。例のパーティの方々が分乗していた。あのジープロードのアプローチが省略できるのは羨ましいぞ。
さ〜て,温泉だ!と思いつつ広域農道沿いのあやめ温泉(ニュー桜湯)に行ってみれば,ボイラーの不調なんだろうか?お湯の温度が上がらないとかで臨時休業。仕方なく,がまの湯へ。何年振りかで,がまの湯の温泉に浸かる。気持ちよくて眠り込みそうになるなど。
帰宅して後始末をした辺りに,なでら次女が到着。なんの用事があって来るのか判然としないが,また明後日辺りまでいるらしい。で,夜は奮発してすき焼きなどを食いに出る。なでら男も初めての店「登起波(ときわ)」である。美味かったのだが,個人的な好みもあるだろうけど,なでら男には以前に行った「鳥勝」のすき焼きの方が美味しく感じられた。
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コメント
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なでら男さま
こんばんわ、ももで~す。
山のぼりいいですね!!
不明の山・・・
シミュレーションしてみると~
新潟県関川村の頭布山というあたりらしいです。
実はその先に日本海と佐渡島も見えるという結果でしたよん!
投稿: もも | 2020年11月16日 (月曜日) 18時31分
ももさん
おばんです!関川村ですか?見えるんですか?
日本海と佐渡島はちょっと信じられません。^^;
先日の倉手山よりも足へのダメージは少ないです。
投稿: なでら男 | 2020年11月16日 (月曜日) 20時21分