BRM525東京200十和田(その3)
「桂月」での腹ごしらえが終わったので,いよいよ八甲田ゴールドラインの登りに掛かる。昨年もそうだったが,休憩後の登り始めは脚が重い。というか,補給が全く足りていない感じだ。ここまで 110km 程走ってきて,PC1 での「きんかもち」とスープに浸したパン2枚と手持ちのお菓子を一つ食っただけ。桂月でカレーは食っても,正直全然足りない感じだ。登りながら手持ちのドーナツを補給。身体が整うまではペースを落としてジワッと登る。
登り口の渓流の様子。渓流釣り好きには涎の出そうな渓相である。
しばらくチンタラ登っていると,後ろから話かけられた。しばらく並走したが,どう見ても向こうが速そうなので,先に行ってもらった。ブナ林の中の登りを行くランドヌール。この先も,素晴らしいブナの新緑の中を登る。所々,急勾配箇所はあるが,そんなところはスピードが落ちても一向に構わない。
昨年のような,網膜に染み込むような印象の緑ではなくて,もう少し優しい感じの緑だった。雪が多かったこと,昨年よりも1週間時期が早いことなどから,ブナにとっては,10日から二週間ほど昨年よりも早いのかも知れない。そんなことを考えつつ,..
今回,少しだけ気になった茶色いブナの木。これが結構目立つ。八甲田にブナ枯れ?
地上には残雪があり,その上1mくらいの高さのところに霞のようなものがたなびいているように見えたのだが,気のせいなのか?
毎度のことながら,もう,この緑を眺められるだけで幸せである。
枯れたブナからはまた新たな芽吹きが,...
この辺りも茶色が目立つ。
なるほどね〜〜〜って,昨年も読んでいるんだけど(笑)
高度を上げるに連れて,やがてブナ林は終わり,アオモリトドマツ(なのか?)などが目立ち,植生が変化してくる。
残雪の中を行くランドヌール。この辺りの道端は,フキノトウ,ツクシ,カタクリの花が共存していた。
傘松峠の手前にあるミズバショウの群生地。睡蓮沼を眺めてみたかったけど,えらい残雪の量なので,直ぐに諦めた(笑)。
傘松峠到着。残雪の量がすごい。
ちなみに,これが昨年の画像(2012.6.2)。ここへの到達時刻を比較すると,昨年13:03,今年 13: 58 と約1時間ほども遅い。今年は押してるなぁと感じていたのは錯覚ではなかった。多分,登り自体も遅いだろうし,瞰湖台への登りなどでも時間取られてるだろうし,さらに,今年は停車撮影が多いなどの理由かと思われる。
峠の雪の様子。3m弱?
ここから,雪解け水の冷水ウォシュレットを浴びつつしばらく下ると酸ケ湯温泉が見えてくる。かなりの賑わい振り。秘湯も,こうなると興醒めである。立ち止まらずにスルーした。
八甲田ロープウェーのところから始まる,何気にきつい登り返しをこなして,銅像茶屋への分岐から始まる,これまた何気にきつい登りをこなすと銅像茶屋に到着。ま,ここまで来れば完走は間違いなし。ソフトクリームを買って,レシートを貰い,ソフトクリームを舐めつつ,早速向うのは,...
銅像までの小路にはまだ雪が残っている。
見えてきた。後藤伍長の銅像である。思えば,20年ほど前に室蘭の学会に MTB 持参で参加して,発表が終わって,スーツなどを全て送り返して,自走帰宅を目論んだのだった。初日が室蘭から洞爺湖まで走りテント泊,二日目に,洞爺湖から函館まで走り,函館から青森まで輪行して青森駅近くの公園でテント泊,そして三日目に4号線よりも面白そうだという理由だけで選んだ八甲田越えのルート。なでら男の八甲田ラブの原典がそこにある(なんて,大層なことを)。あの時に観た銅像は,周囲が砂利のままだった。帰宅後,直ぐにレンタルビデオ屋に行って借りてきたのが映画「八甲田山」。後に,DVD を購入して,セリフのほとんど覚えるほどまで繰り返し観た。特別好きなシーンは,弘前の徳島大尉邸で神田大尉と徳島大尉が酒を酌み交わすシーン。あ,話が逸れた,...。
遭難した仲間達のいる方向を見て立つ後藤伍長
今年も来ましたよ。八甲田は変わりないですか?
戻ってきて,銅像茶屋から八甲田連山方面を望む。この辺りで3時過ぎた。あとは,ほぼ下り基調。
第一,第二露営地跡ともに,雪が深く,まだ,看板は外されたままだった。
しばらく降った辺りで眺める八甲田連山。この辺りで,けたたましいサイレン音で消防車,救急車,パトロールカーが追い越していった。何事?
しばらく行くと,ドクターヘリが,..。山で遭難でもあったのかな?
もう,ドンドン降るが,後ろを振り返ると,さっきの横並びの八甲田連山を別方向から眺めた図が,..。これもよいな!
これはなに?時速 40km で走っているのを急停車させるのに,十二分なインパクト(笑)。
この後,十和田市内を走行中に GARMIN のバッテリーが切れた。なんで,10時間ちょっとで切れるかな。幸いキューシートを持ってはいるが,積算距離がわからん。仕方なく,後ろから追い付いてきた人を頼りにして次のポイントまで行くことに。あるポイントとそこまでの積算距離がキューシート上で特定できれば,次のポイントまでの区間距離と(感覚的にわかる)現在の走行スピードから,次のポイントまでの所要時間が計算できる。あとは,その目標時間が近付いてきたら,キューシートのランドマークなどの情報と周囲を照らし合わせるだけだ。最後の30キロほどをその方法で走った。「このスピード感なら,30km/h 前後出ているから,次の 5km 先の分岐まで約10分だな」という感じで走っていた。長い時間は難しいが,30〜40km程度ならサイクルコンピュータがなくてもどうにか走行できることがわかった。でも,多分,スピード感の異なる夜間は無理かも知れない(笑)。
この辺り(170km 過ぎ)から脚が軽くなった。付いているだけでは申し訳ないので,次のポイントまで引いたら,キューシートのポイントを教えてくれた方を千切ってしまった。申し訳なし。<(_ _)>
最後の最後に用意された,広域農道のアップダウン。ま,下りで冷えた身体を温め直すのにはちょうどいい(笑)。
ゴールの熊ノ沢温泉。銅像茶屋を出てから,ゴールまで2時間半掛からずにクリアしたようだ(と思う)。170km 過ぎからスイッチが切り替わったように脚が軽くなったもんな。所要時間 11時間17分だった。昨年ほどの好天ではなかったものの,幸い雨は降らず(10粒ほど顔に当たったけど),暑くもなく,八甲田を堪能した。寄り道を入れて 210km くらいかな。
何はともあれ,主催者のR東京のスタッフの方々(Bongo さんとチコリンさん),大谷さん,当日ボランティアでお手伝い頂いた「学生」さん,その他の参加者の皆様,本当にお世話になりました。お陰様で楽しく走ることが出来ました。来年も開催されるのか,開催されても来ることが出来るのかどうか全くわかりませんが,ブルベではなくても,八甲田の新緑や紅葉は,これからも何かの機会に楽しみたいと思います。ありがとうございました。
今日ロード 210km,今月 821km,今年 3532km
大谷さんの伝手で,熊ノ沢温泉の無料入浴券を頂き,汗を流してサッパリしてからホテルに帰る。ホテルでは後夜祭までに,タンパク質中心にしてガッツリと補給。この補給が功を奏したのか,翌日は疲労感はほとんどなかった。
後夜祭会場。8時から宴会。呑めないのでウーロン茶などを啜る。実に損した気分である(笑)。北海道から来た方と話した。本来,社交的な方ではないし,酒も入っていないので極々控え目に。以前の日記を読んで下さっている方もいて,恥ずかしい限り。自分のブログを見てくれなど,奥ゆかしいおっさんはとても口には出来ぬ(笑)。
呑み放題2時間の宴は10時過ぎにお開きになって,こちらは二次会組と別れてホテルに戻る。寝る前にジャージ類を洗濯。部屋干しして,12時前には就寝。
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